ストレスとワーク・エンゲージメント【こころの休憩室 vol.26】

みなさん、こんにちは。
働く皆さまの心と身体の健康をサポートする「えがおパートナーズ」です。

コロナ感染が広がり始めて早1年が過ぎました。
コロナ禍の影響は、これまで標準(ノーマル)と思っていた仕事の環境が、当たり前でなくなり、
多くの人の仕事環境にも少なからず変化があったのではないでしょうか。

それらの変化に対し、人によってストレスを感じている人もいれば、逆にストレスが軽減した人もいると思います。

例えば、テレワークが増えていますが、
若い世代では比較的受け入れられやすく、仕事のストレスを軽減させる傾向にありますが、
管理職や中高年世代にとってはコミュニケーションが取りづらく、逆にストレスが増えたと感じる人も多いようです。

また、自粛により飲み会が減ったことで、
ストレス発散する場所がなくなってストレスを溜める人もいれば、
仕事帰りに誘われて嫌々飲みに行くこともなくなり逆にストレスが減ったという人も少なくないようです。

職種や人によって(立場や仕事の環境)ストレスの度合いや感じ方が違うのは仕方ないとして、
ストレスを溜めないための工夫を自分なりにすることが必要です。

数年前から日本でも「ワーク・エンゲージメント」という概念が注目されていますが、
決して新しい概念ではなく、欧米では1990年頃を境に、
それまでの「従業員満足」に代わる概念として取り入れられてきていました。

エンゲージメントを取り入れた有名な会社といえば、
名経営者として名高いジャック・ウェルチがCEOだったときのGE(ゼネラル・エレクトリック社)があり、
「エンゲージメント」を重要な経営指標にしていたようです。

ところで、一般的に「エンゲージメント」といってもピンとこないかもしれません。
そこで、「エンゲージ(engage)」という言葉の意味を調べてみたら、下記のようにいろいろな意味があるようです。

1. 〈心・注意などを〉引く, とらえる
2. 〈人を〉引きつける,魅了する, 喜ばせる
3. 〈…するよう〉約束させる, 引き受けさせる,保証する
4. 婚約する
5. 従事する, 関与する
6. 誓う, 請け合う, 約束する,責任を負う
7. 〈2つの歯車などが〉かみ合う

それらの意味から考えると、「エンゲージメント」の意味は、
「互いが魅了され引きつけられた状態」
「互いの歯車がかみ合った状態」
を意味することがイメージできます。

つまり仕事のエンゲージメントを意味する「ワーク・エンゲージメント」の意味は、いまだ明確な定義がないようですが、
代表的なものとして
「会社と社員が一体となって、双方が成長することに貢献し合う関係」
「会社のビジョンを社員が理解・共感し、
その達成に向けて社員が自発的に能力を発揮する状態」
と解釈されます。

さらに慶応大学島津明人教授によれば、ワーク・エンゲージメントとは
「仕事に誇りややりがいを感じている」(熱意)、
「仕事に熱心に取り組んでいる」(没頭)、
「仕事から活力を得ていきいきとしている」(活力)の
3つが揃った状態だとしています。

ということは、私たちが「ワーク・エンゲージ」が高い状態が継続できれば、
きっとエネルギッシュに仕事をバリバリしながらも、ストレスをあまり感じないで済むと思いませんか。

であれば、今の環境の中で、会社にエンゲージされるのを待つのではなく、
自らでエンゲージすることができないでしょうか。
つまり「セルフ」・エンゲージメントです。

先ほどの定義にもあったように、エンゲージメントは「共感」がとても重要になるので、
まずご自分の会社の理念やビジョン・ミッションを一度よく読み込んで、
共感する部分を探し出すことから始めてはいかがでしょうか。

「共感」する部分はきっとあるはずです。
共感する部分は、自分の価値観(考え方や目標)と近いということなので、
自分のために頑張ることが、結果、会社のためになるなら一石二鳥だと思いませんか。

しかし、エンゲージメントを高めるには、社員の頑張りだけでは長続きしませんので、
会社の取り組みも不可欠になります。

これまでの研究で、仕事の裁量性(コントロール度)や、
上司によるフィードバックや支援、
正当な評価やキャリア開発の機会などが、
ワーク・エンゲージメントを高める重要な要素だということがわかっています。

同時に職場の風土醸成も重要で、
職場のメンバー全員で職場活性化を検討するワークを開催したり、
職場内で同僚への称賛や感謝の言葉をかけあう風土醸成など、
職場内の取り組みとしてエンゲージメントを高める工夫も大切になります。

ある調査によると、エンゲージメントが高い会社は、成長率が高く、
エンゲージメントが低い企業の3倍も
営業利益率が高いという結果となっています。

また、厚生労働省の令和元年度版「労働経済白書」では、
ワーク・エンゲージメントに関して多くのページを割いて
その影響を調査したデータを紹介しています。

白書でも、ワーク・エンゲージメントが高いと、
欠勤日数の少なさや、低い離職率、ストレス不調になる確率が低下、仕事のパフォーマンスも向上するなど
多くの効果があることが証明されています。

「VUCA(ブーカ)」という言葉があるように、これからの世界は
「Volatility:変動性」
「Uncertainty:不確実性」
「Complexity:複雑性」
「Ambiguity:曖昧性」がますます進み、
私たちの周りにはストレスに感じることが増えていくばかりかもしれません。

それらのストレスを回避するためにも、自分自身(セルフ)でワーク・エンゲージメントを高める工夫をしながら、
こころも身体も健康な状態を維持していきたいものです。

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