レジリエンス第6の技術・「感謝」のポジティブ感情を高める【こころの休憩室 Vol.29】

みなさん、こんにちは。
働く皆さまの心と身体の健康をサポートする「えがおパートナーズ」です。

外を歩いていると、鮮やかな紫陽花が目に優しく癒されます。
関東では今週にも、梅雨入り宣言が発表されそうですが、
時には夏の暑さを思い出す日差しに、体調を合わせるのに一苦労します。

皆様には、体調などお変わりなくお過ごしでしょうか。
湿度の高いこの時期は、自律神経にも影響を及ぼします。
心も身体も、リラックスして気持ちの良い時間を毎日過ごすことが大事ですね。

本日は、セルフケア「自分でできる心と身体のメンテナンス」より、
様々なストレスに遭遇したときに、
困難な状況に耐え、素早く回復する力を意味する、「レジリエンス」(逆境回復力)の第6の技術
「感謝」のポジティブ感情を高める技術について学んでまいります。

1. 「感謝」する気持ちが、豊になればなるほど、
  前向きな気持ちになれます

レジリエンスを鍛える第6の技術は、「感謝」というポジティブ感情を高めることです。
ポジティブ心理学では、感謝の習慣をもつことで、
心・感情・身体に、様々なメリットがあることがわかっています。

感謝には、不安感や憂うつ感といった
ネガティブな感情を帳消しにする力があります。
なぜなら、感謝の気持ちをもつことで、過去や将来ではなく、
「今ここにあるもの」に注意を向けることができるからです。

ある方のお話しですが、自分は物事をはっきりと言うタイプで、
伝え方で失敗してしまうことがあると言う方がいました。

その方は、専門的な仕事をしていますが、
その重要性を周りの人にわかってもらえずに困ってしまったときに、

「どうせ、専門的なことはわかってくれないんですよね。
自分だけでやりますから、いいです。」

と言ってしまったことがあります。
その言葉に対して、1人の年上の女性から、

「そういう言い方はないんじゃないの、
それじゃ、これから、社会人として
上手くやっていけないわよ。」

とはっきり注意されたそうです。
注意を受けた方は、その言葉を聞いて、感謝の気持ちでいっぱいになったとおっしゃっていました。

常々、はっきりと物を言う自分に対して、周りの人は、
言い返されると嫌だから、言わない、関わりたくないという人が多い中で、
その女性から、はっきりと注意を受けて、はっと、気がつくことができた。

このまま、何も変わらずに、自分の言いたいことを言っていたらどうなっていたのかと、
自分のためを思って注意してくれた、
年上の女性に感謝、感謝だったそうです。

それからは、人に伝えるときに、
相手がどう受け取るかを、考えるようにしているということでした。

感謝をして、過去でも将来でもなく、
まさに「今ここにあるもの」に集中できるようになったのではないでしょうか。

2. 感謝したことを思い出して、
 日記や手紙に書いてみましょう

私たちは、日常の忙しい生活の中で、感謝の気持ちを、忘れがちです。

安心して住める家があって、仕事もあって、家族もいて、健康でもある。
そんなの当たり前じゃないかと思わずに、
自分が恵まれていることに気づくと、感謝する気持ちが生まれてきます。

恵まれていることにフォーカスする視点をもつことによって、
感謝する気持ちを、習慣にすることができます。

次の3つのことを習慣にすることで、「感謝」の気持ちを高めることができます。

① 感謝日記をつける

一日の終わりに、感謝したことを思い出し、日記形式で書いてみましょう。
手帳の数行を利用してもいいですね。

できれば、今日、こんないいことがあった。
「いいことが起きたのは、なぜか?」
ということも考えてみます。

そして、考えるだけではなく、
書くことで感謝の気持ちは持続していきます。

その結果、「今日もいい一日だった。」と
前向きな気持ちで眠りにつくことで、
次の朝も、幸せな気分で目覚めて、
前向きに一日をスタートできることでしょう。

例えば、

「今日で、ダイエットを開始して1週間、
間食しないで一日3食摂ることを続けられた。
明日からもこの調子でいこう。」

「仕事が上手くいき、上司に褒められた。
自分に取っては、結構、ハードルが高い仕事だったが、
時間をかけて準備をしたのが上手くいった秘訣だ。」

などです。

② 3つのよいことを思い出す

その日起こったことを振り返り、
「ありがたいなあ。」「嬉しかったなあ。」「ラッキーだったなあ。」など
感じたことを3つ箇条書きにしてみます。

例えば、

  • 今日の、プレゼン、
    上手くいって、嬉しかった!
  • 仕事つながりの人と、プライベートで
    趣味のゴルフを一緒にできて、嬉しかった
  • 前から欲しいと思っていた
    洋服の値段が下がっていて、ラッキー

③ 感謝の手紙を書く

自分が過去にお世話になったり、助けられたりしたけれど、
感謝の気持ちを伝えきれなかった人に手紙を書きます。

どんな行為や親切を受けて、自分の人生がどう変わったかを考えてみましょう。

手紙は相手に渡しても渡さなくてもかまいません。
相手に読んでもらうことよりも、書くことで
感謝の気持ちが高まる効果を実感すればよいのです。

感謝に裏打ちされた、「今ここにあるもの」、
ポジティブなものに焦点をあてる習慣づくりを、
ぜひ、試してみてはいかがでしょうか。

次回は、レジリエンス、第7の技術最終号を、8月にお送りします。

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