ストレスチェック、ちゃんと活用できてますか?【こころの休憩室】

カバー画像出典:写真AC
こんにちは。皆様の心身の健康をサポートする「えがおパートナーズ」です。
今回は、皆様の心と体の健康を応援するパートナーとして「ストレスチェック制度」のよくある疑問にお答えします。
ストレスチェック制度について
ストレスチェックってなんのためにやるの?
ストレスチェックは、働く人のストレス状況を把握し、メンタル不調を未然に防ぐために、国が定めた制度です。
現在は従業員50人以上の事業場で実施しなければなりませんが、
2028年までに全ての事業場で義務化されることが決まっています。人手不足が深刻な今、心身の不調を理由に退職される方が出ると、
会社にとっても大きな損失になります。
さらに、不調を抱えたまま働いていては、生産性やパフォーマンスも下がります。
だからこそ、会社全体で健康を守る取り組みが必要なのです。
ストレスチェックは絶対に受けなきゃいけないの?
できる限り受検することが望ましいとされています。
ストレスチェックの結果はストレスのサインに早めに気づいたり、支援につながったりするきっかけになります。
また、組織としても、皆さんの働きやすさを高めるためのヒントを得る貴重な手段になります。自分の心と体を大切にする機会として、ストレスチェックを前向きにご活用いただけたら幸いです。
ストレスチェック実施について
毎年同じ質問に答えているけれど、意味あるの?
もちろん意味はあります! 毎年同じ質問を使えば、年ごとに自分のストレス傾向を比べられます。
えがおパートナーズのストレスチェックでは、3年分の推移を確認できます。
「今年は去年よりストレスが減った」「この項目が毎年悪い」などの変化を客観視できるのです。さらに、全国の企業が同じ質問に答えれば、業種や規模の近い企業同士でも結果を比べられます。
ストレスチェックの質問は、どんなことをチェックしているの?
次の2つのことが分かります。
- 仕事の負荷とサポートのバランス
「忙しいのに周りが助けてくれない」という状況は、強いストレスの原因になります。
ストレスチェックでは求められる仕事の量や質にふさわしい裁量や周囲の支援があるかをチェックします。 - 仕事のストレスが心身に及ぼす影響
ストレスはメンタルの不調だけでなく、心疾患や内臓疾患のリスクを高めるとされています。
- 仕事の負荷とサポートのバランス
受検結果と集団分析について
高ストレスだったらどうなる?
医師による面接指導をおすすめする案内が届きます。
医師による面接指導では、面接の内容を医師が意見書として会社に提出し、その後の対応に役立てます。えがおパートナーズのストレスチェックでは、必要に応じてカウンセラーによる面談の場もご用意しています。
これは制度上義務ではないため、どんなことでも秘密を守ってご相談いただけます。
ストレスが高く出て、今の仕事から外されないか心配です。
ご安心ください。同意なく、人事権のある人にストレスチェック結果が伝わることはありません。
医師による面接の結果、配置転換などが勧められることはありますが、それも本人の同意が必要です。配置転換そのものがストレスになる可能性もあるため、本人の気持ちは何よりも大切です。
遠慮せず、面接時に不安を伝えてくださいね。
集団分析って何? 何が行われているの?
集団分析とは、職場全体を働きやすく健康にするために、
ストレスチェックの結果を統計的にまとめて、組織内のストレス傾向を見える化することです。個人を特定できないよう、10人未満のグループは基本的に分析の対象にはできません。
例えば10代の社員が5人、20代が7人いる場合、まとめて「10代・20代」として分析します。分析を通じて「この部署は忙しさに対してサポートが少ない」「この年齢層は疲れがたまりやすい」などの傾向が見えてきます。
負担の大きい集団には、負担を減らすか支援を増やすことで対応します。集団分析は「気づき」を生み出し、「改善」につなげる大切なステップなのです。
最後に……
ストレスチェックは自分自身の健康と向き合うチャンスです。
いつでもストレスチェックを受けられる「こころの耳」Webサイトもあります。気になった方はぜひチェックしてみてください。
えがおパートナーズ株式会社では、ストレスチェックに関するQ&Aページも公開しています。
今回取り上げたもの以外にも、ストレスチェックに関する疑問・質問にお答えしています。
その他疑問・質問がございましたら、お問い合わせください。
ほかの方にも役立ちそうなご質問は、Q&Aページでご紹介する場合があります。
皆様が安心してストレスチェックを受け、結果をこれからの自分に役立てられることを、私たちは心から願っています。
2025年10月
文責:林