自分も相手もWIN-WINになる アサーティブなコミュニケーション【こころの休憩室 vol.43】
みなさん、こんにちは。
働く皆さまの心と体の健康をサポートする、えがおパートナーズです。
猛暑、蔓延しているコロナ禍と、
常に健康に気をつけながら、日々を送っていらっしゃると思いますが、
皆様には元気にお過ごしでしょうか。
この2年半の間、コロナ感染の脅威は容赦なく、私たちの健康を害したり、
企業経営存続にも大きな影響を及ぼしてきました。
この事態が一刻も早く収まるのを願うばかりです。
さて、コロナ禍の影響は、
職場のコミュニケーションにおいても、大きな変化を及ぼしました。
常にマスクをして業務以外の話はできるだけ避けて、
お昼のランチも黙食、そして、飲み会も制限・・・。
常日頃のコミュニケーションが常ではなくなりました。
人間関係を深める行動が制限された結果、
いざコミュニケーションを取ろうと思っても何となくぎこちなく、
へたくそになったように思うのは私だけでしょうか。
そこで、今回は、職場や家庭でのコミュニケーションを円滑にするための、
アサーティブなコミュニケーションについて学んでまいります。
アサーティブなコミュニケーションとは、
コミュニケーションの技術の一つで、
自分も相手も、双方OKのWIN-WINの関係を目指すものです。
アサーティブなコミュニケーションとは
アサーティブとは、
相手を尊重しながら、自分の感情や要求などを、率直に誠実に、
対等に伝えるコミュニケーションの方法です。
アサーティブな関わりができるようになると、
話が一方的になったり、本当は話したいのに話すことを止めたりすることなく、
自分が本当に伝えたいことを適切に伝えられるようになります。
その結果、人間関係が円滑になり、ストレスに強くなるなど、
仕事やプライベートにおいて、大きなメリットをもたらします。
例えば、
「あの人、苦手だから、あまり話したくないな」とか、
「なかなか、自分の思っていることが、上手く伝えられないな」とか、
悩んだことはありませんか。
そのような悩ましい課題も、
アサーティブを身につけると解消されかもしれません。
それでは、アサーティブの内容について学んでまいりましょう。
アサーティブとそれ以外の
コミュニケーションタイプを知る
アサーティブでは、コミュニケーションのタイプを次の3つに分けています。
①アサーティブ(主張的)、
②アグレッシブ(攻撃的)、
③ノンアサーティブ(非主張的)の3つです。
それぞれ3つのコミュニケーションタイプを、
わかりやすくするために、キャラクター名をつけて特徴をみていきましょう。
- さわやかキャラ(アサーティブ)
- さわやかキャラの特徴は、自分も相手も尊重しながら「自己主張」し、「対話」ができる
- 攻撃的になることも、卑屈になることもなく、「適切」に表現する。
- おこりキャラ(攻撃的)
- 威圧的で相手を一方的に責める。
- 理詰めで追い込み、「ノー」と言わせない。
- 自分が絶対に正しいと考える。
- 怒ると感情的になり、言い過ぎてしまう。
- ひるみキャラ(受け身的)
- なかなか意見が言えない
- 頼まれると、「ノー」と言えない
- 波風を立てるぐらいなら、自分が我慢する
- 相手の感情を害することを恐れる。
次に、3つのタイプのコミュニケーションのパターンを、事例でみてみましょう。
例えば、皆さまが、同僚に仕事を手伝ってもらいたいけれど、同僚は忙しそうな様子。
でも、頼まないと仕事が進まないので、同僚に仕事をお願いしようと思っています。
そんな時、
- さわやかキャラは、
「今、仕事が立て込んでいて、どうしても手が離せない業務があるので、
〇〇だけ手伝ってもらえませんか」
と率直に頼みます。- 自分のことも相手のことも尊重しています。
- 背景にある考え方は、多くの問題は話しあうことで解決できる、
人間として対等であり、話し合うことで歩み寄れると考えます。
- おこりキャラは、
「こっちだって大変なんだから、
これくらいやって当然だよね」
と仕事を投げます。- 相手の気持ちを考えずに、自分の要望を一方的に伝えています。
- 背景にある考え方は、
自分は絶対に正しい、負けたくない、
相手から攻撃される前に攻撃しよう(無意識の自己防衛)と考えます。 - このような関わりを続けていると、孤立してしまったり、
周りからわがままで自分勝手な人という印象を持たれたりします。
- ひるみキャラは、
「今、忙しいよね」と尋ねて、
「やっぱり、いいや」と考えて、
仕事を頼まないで引き下がります。- 相手の気持ちを考え過ぎて、自分の意見を伝えられません。
- 背景にある考え方は、
相手に嫌われたくない、
相手を嫌な気分にさせてはいけない。
自分さえ我慢すれば上手くいくと考えます。 - このようなことを続けていると、
欲求不満になり、爆発してしまうことがあります。
おこりキャラを多用していると、いつの間にか、
孤立したり、社内をギスギスした雰囲気にしてしまいます。
一方、ひるみキャラを多用していると、
仕事を頼まれた場合に、自分もいっぱいいっぱいでも、
「ノー」と言えないので、どんどん仕事を頼まれて、
自分を追いつめてしまうかもしれません。
一方、さわやかキャラでは、
自分のことも相手のことも、ちゃんと考えて大切にするので、
さわやかで前向きな人間関係を築きやすくなるのではないでしょうか。
「アサーティブ」なコミュニケーションとは、
このようなさわやかキャラのコミュニケーションのことを言います。
さて、皆さまは、日頃、どのキャラクターを使うことが多いでしょうか?