社会人必見!健康づくりのための睡眠ガイド2023【こころの休憩室】

こんにちは。働く皆様の心身の健康をサポートする「えがおパートナーズ」です。

今年2月に「健康づくりのための睡眠ガイド2023」が公開されました。
厚生労働省による健康づくりの取り組みのひとつです。
「健康づくりのための睡眠指針2014」以降の科学的知見をもとに、
質・量ともに十分な睡眠をとるメリットやアドバイスを案内しています。

今回は「睡眠ガイド2023」の主な内容とともに、
よりよい眠りにつながる習慣や工夫をご紹介します。

▼ 厚生労働省健康生活衛生局健康課「睡眠対策」全文はこちら▼
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/suimin/index.html

「休めた」と感じるのが「よい眠り」

「睡眠ガイド2023」では「よい眠り」の指標として「睡眠時休養感」が重要視されています。

字面は難しそうですが、睡眠時休養感とはつまり
朝起きたときの「ぐっすり眠れた」「よく休めた」感覚をいいます。

当たり前かもしれませんが、スッキリ目覚めて元気に起きられるような眠り方が、
その人にとっては一番よいということですね。

人生を通して変化する眠り

睡眠時休養感は、睡眠時間や環境が理想的ではないときも役に立ちます。

大人の場合は6時間から8時間、規則正しく眠ることが大事だといわれてきました。
それは今でも変わりません。
しかし、眠りの量や質はさまざまな要因の影響を受けて変化していきます。

例えば年を取ると睡眠時間は少なくなり、早寝早起きになりがちです。
季節も眠りに影響します。睡眠時間が最も短くなるのは夏で、
春、秋、冬と長くなる傾向にあります。
勤務形態や子育てなどの事情で、一定の睡眠時間が取れないこともあります。

自分に合った眠りを焦らず見つけましょう

睡眠時間だけを指標に眠ろうとすると、眠れなかったとき不安になりがちです。
こうした不安は不眠を悪化させる一番の原因となります。

それに加えて、睡眠時間を正確に測ることは難しいものです。
眠りの浅い段階では、眠っている自覚が無いこともあります。
スマートフォンやスマートウォッチで眠りを測れるようにもなってきましたが、
正確に計測するには専門機関での受診が必要です。

「ぐっすり眠れたか?」という新しい基準を取り入れ、
自分に合った眠り方を探してみましょう。
「よく眠れた!」と感じて調子がよくなれば、
自然といい睡眠の習慣が身につくはずです。

毎日をすこやかに過ごすための睡眠5原則

最新の「睡眠ガイド2023」では、よい睡眠をとるための具体的な「睡眠5原則」が作られました。
「睡眠5原則」は、古い「健康づくりのための睡眠指針2014」の「睡眠12か条」よりも
短く分かりやすくなっています。

「ぐっすり眠る」といっても何をすればいいか分からないという方は、
実践できそうな小さなステップから始めてみてください。

  1. からだとこころの健康に、
    適度な長さで休養感のある睡眠を
    • 週末の寝だめは平日の睡眠不足のサインです。
      平日の睡眠時間を長くとり、週末は寝だめをやめて、
      睡眠時間を一定にしましょう。
    • 目覚ましアラームだけでなく、
      寝る時間を知らせるアラームを設定してもよいでしょう。
  2. 光・温度・音に配慮した、
    良い睡眠のための環境づくりを心がけて
    • 睡眠を促すホルモンのメラトニンは、
      光を浴びると分泌されづらくなります。
      明るさや色を変えられる電球や照明器具は、
      眠りやすい環境作りに役立ちます。
    • 寝室の気温は少し涼しいくらいにしましょう。
      深部体温が下がり、寝付きやすくなります。
  3. 適度な運動、しっかり朝食、寝る前のリラックスで
    眠りと目覚めのメリハリを
    • 眠気覚ましにもなりますので、少しずつでも体を動かしましょう。
      日中、息が弾み汗をかくくらいの運動をしておくと理想的です。
    • 朝食を食べましょう。朝食を食べないと体内時計がズレてしまいます。
    • 眠くないのに無理に眠ろうとすると寝つきが悪くなります。
      寝付けないときは寝床を離れ、眠くなるまで安静に過ごしましょう。
  4. カフェイン、お酒、たばこなど、
    嗜好品とのつきあい方に気をつけて
    • カフェインを含む飲み物やたばこのニコチンは
      覚醒作用をもち、寝つきを悪くします。
    • アルコールは睡眠前半の眠りを深くするものの、
      睡眠後半の眠りの質が悪くなります。
    • 嗜好品を全く摂らないのも味気ないものです。
      カフェインを含まない飲み物で、自分の口に合うものを探してみるなど、
      代わりの楽しみを探しましょう。
  5. 眠れない、眠りに不安を覚えたら専門家に相談を
    • 生活を改善しても問題が続いているときは、専門家に相談しましょう。
    • 不眠症、閉塞性睡眠時無呼吸等のいわゆる「睡眠障害」だけでなく、
      他の病気の症状が眠りを妨げていることもあります。
      まずは産業医やかかりつけの医師に相談してみてください。

2024年4月
文責:林


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