来年こそ!叶えたい目標を立てるコツ【こころの休憩室】
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こんにちは。皆様の心身の健康をサポートする「えがおパートナーズ」です。
年の瀬は1年を振り返ったり、来年に思いを巡らせたりする機会が増えますね。
そこで今回は、ストレスなく達成しやすい「目標の立て方」をご紹介します。
来年こそと意気込んでいる方はもちろん、今年の自分に後悔がある方も、
前向きに新年を迎えられるようお手伝いいたします。
- 今回の概要
- 具体的・魅力的な大目標、進捗を測れる中目標、日々達成する小目標を決める。
- 大・中・小目標を実際に達成できるか点検する。
- 記録をつけ、柔軟に計画を変えて、失敗しながら続ける。
目標は「大・中・小」の三段階で
目標は3つのレベルに分けて設定します。
最終的に達成したいことが大目標、
中間地点となるのが中目標、
日々達成するのが小目標です。
大きい目標を最初に決めてから、中目標、小目標と細分化するとよいでしょう。
それぞれの目標の決め方をご説明しますが、
この時点ではあくまで「仮決定」程度で構いません。
1. 大目標:具体的かつ魅力的に
大目標は具体的にしましょう。
「これからはお酒を控えよう」と思ってもうまくいかないのは、
どれくらい控えるのかはっきりしないからです。
では「お酒は三日に一杯だけにする」にしたら充分でしょうか?
これもよくありません。大きな器になみなみ注いで「一杯だけ」と言い張る「抜け道」があります。
「今日からお酒は一滴も飲まない」くらいに思い切りましょう。
だからといって、厳しいばかりではいけません。
ワクワクしない目標をやり遂げようという気にはなれません。
目標を達成した自分がどんな風になっているかを想像してみてください。
「そうなれたらいいな」と感じられる目標が、魅力的な目標です。
具体的かつ魅力的な目標の分かりやすい例に
「ダイエットに成功したら着たい服を先に買っておく」があります。
未来の自分に対する期待を具体化し、モチベーションを高められます。
2. 中目標:進捗確認のためのマイルストーン
大目標を決めたら、次は中間的な目標を設けます。
「1年で6kg痩せる」場合、単純計算で「半年で3kg痩せる」「1か月で500g痩せる」が中目標になります。
大目標が具体的であるほど中目標は決めやすくなります。
3. 小目標:達成感と自信を育てる
中目標をさらに細分化し、日単位や週単位でするべき行動を定めます。
小目標は、ほとんど確実に達成できる目標にしましょう。
一週間のうち6日は確実にできると思えるくらいが適切です。
特に最初の内は、新しい行動に慣れること自体が挑戦になります。小さな成功体験を積み重ねましょう。
大・中・小目標のバランスをとる
大・中・小目標をとりあえず決めたら、バランスが取れているか点検します。
それぞれの目標は現実的で、かつ退屈すぎない「挑戦」になっているでしょうか。
そうなっていなければ、両方の条件を満たせるように目標を調整しましょう。
例えば「積読を1か月で読み切る」という大目標を立てたところ、
1日1冊読破しなければ間に合わないと分かりました。
そこまで時間の余裕がなければ、目標を変えます。
例えば大目標が「1年かけて読み切る」だったらどうでしょうか?
逆に小目標を「1日50ページ読む」にしたら、大目標はどうなるでしょうか?
自分にとってちょうどいい落としどころを探してください。
実際に行動するときのポイント
目標が決まれば行動あるのみ。……ですが、目標を達成しやすくするポイントもあります。
- 進捗の記録を残す
記録を残すことは非常に重要です。「できたこと」が目に見えると自信につながります。
「これだけやってきたのだから、やめるのはもったいない」と継続する原動力にもなります。 - 「計画通り」にこだわらない
「思っていたより難しい」「簡単すぎて退屈」と感じ、
進捗通りに進められないときは、目標を柔軟に変更しましょう。
目指すのは「目標を達成する」ことであって、
「計画通りに目標を達成する」ことではないことを忘れないでください。 - 失敗したときに備える
「毎日ジョギングする」と決意しても、大雪が降れば中止せざるを得ません。
「ストレッチをする」など、不測の事態が起きたときの行動を考えておきましょう。
自分がうっかり忘れたとしても、罪滅ぼしに「明日は普段の二倍やろう」としてはいけません。
負担が大きくなり、目標を達成しづらくなります。
「何もしないのはまずいので、少しでもやろう」と思い、実行できることが継続の秘訣です。
「来年のことを言えば鬼が笑う」と申しますが、
誰に笑われても、自分自身が達成したら満足できる目標がよい目標です。
皆様が未来の自分を笑顔にできる目標を見つけられることを願っています。
2024年12月 文責:林
- 参考文献
- チップ・ハース, ダン・ハース, 千葉敏生訳,『スイッチ! ──「変われない」を変える方法』, 早川書房, 2013年
- 島崎崇史, 「高校生のための心理学講座 行動の継続・習慣化の健康心理学(日本心理学会)」, 2024年12月17日閲覧