レジリエンス第2の技術・思いこみを手懐ける【こころの休憩室 vol.21】

みなさん、こんにちは。
働く皆さまの心と身体の健康をサポートするえがおパートナーズです。

コロナウイルス感染の終息の兆しが見えないストレスフルな中にも、私たちは新常態に慣れながら、日々の生活を過ごすようになりました。
これまでとは違った日常ですが、心の平静を保ちながら、前向きに過ごしていけると良いのではないかなと思います。

本日は、セルフケア「自分でできる心と身体のメンテナンス」より、様々なストレスに遭遇したときに、困難な状況に耐え、素早く回復する力を意味する、「レジリエンス」(逆境回復力)の第2の技術 「役に立たない『思いこみ』を手なずける技術」をご紹介します。

6月号で、【第2の技術】について、下記の様にお伝えしました。

例えば、上司から仕事のミスを指摘されたとき、素直に反省して、「これからは同じミスをしないようにしよう。」と考える人もいれば、「こんな状況だったら、誰だってミスをする。」と考える人もいます。
同じ経験をしてもポジティブに受け止める人と、ネガティブに受け止める人がいるのは、心の底に、「思いこみ」が潜んでいるからです。
【第2の技術】では、自分自身の「思いこみ」を知り、効果的に対処することで、ネガティブな感情をコントロールする方法を学びます。

レジリエンス(逆境回復力)・折れない心【こころの休憩室 vol.17】

それでは、【第2の技術】の詳細を確認していきましょう。

1. ネガティブな感情の奥底には、「思いこみ」の感情が潜んでいる

自分が思ったように仕事をしてくれない部下にイライラしたり、人が少なくて忙しいのに、どんどん増える仕事にイライラしたり、日常ではネガティブな感情が湧いてくる場面が多くあります。
しかし、同じ体験をしても、ネガティブな反応を示す人もいれば、示さない人もいます。

予想外のトラブルがきっかけで生まれるネガティブな感情は、過去の経験によって、心の奥底につくられた「思いこみ」が原因になっていることがあります。
だから、同じ経験をしても、ポジティブに捉えられる人と、ネガティブに捉える人がいるのです。

言い換えれば、自分の思いこみを知ることで、ネガティブな感情をコントロールできるようになるとも言えます。
これが、第2の技術「役に立たない『思いこみ』を手なずける」テクニックです。

2. あなたが飼っている「思いこみ犬」はどれですか?

イローナ・ポニウェル博士(ポジティブ心理学の第一人者)は、ネガティブな感情の原因となる、典型的な思考パターンを7つの種類に分けました。7つの種類には、「犬」の名前がついています。
なぜ、「犬」なのかと言うと、私たちの「思いこみ」は、生まれもった性格ではなく、「こころの中に、いつの間にか棲みついた犬(架空のキャラクター)」に過ぎないという考えからです。犬が、「ワン、ワン。」と吠えることで、ネガティブな感情が刺激されて生まれているだけなのです。

例えば、私の思いこみのひとつに、「正義犬」があります。
私は、元々、ビジネスマナーの講師をしているので、公共のマナーもとても気になります。電車の中で化粧をしたり、混雑しているのに平気で脚をくんだり投げ出したりしている人をみると、思わず「電車はあなたの家ではないですよ。」と思ってしまいます。
一度、混雑している電車で脚を組んでいる人に、「立っている人に靴があたったり、降りるときにつまずいたりして危ないですから、止めた方がいいと思います。」と注意したことがあります。
すると、その人はすぐに、「あ、すみません。」とおっしゃって、脚を組むのをすぐに止めてくれました。

このとき私は、本人は気づいていなかったり、マナー自体を知らなかったりするから、特に考えることもなく行動をするのだなと思いました。
私には当然と思うことも、ある人に取っては当然ではない体験です。それからは、当然でない人もいるのだと線引きし、気にしないようにしました。

それでは、私たちのこころに棲みついている7つの「思いこみ犬」のタイプを確認しましょう。

3. あなたが飼っている、「思いこみ犬」のタイプは?

  1. 「正義犬」 ・・・ 『それは、不公平だ!』
    何が公平で正しいかを気にする。公平でないことが起きたとき、「怒り」、「憤慨」、「嫉妬」などの攻撃的な感情を生み出します。
  2. 「批判犬」 ・・・ 『彼らが悪い!』
    他人を非難したり、批判したりする。頑固で自分の意見を変えない。「怒り」や「不満」の感情を生み出します。
  3. 「負け犬」 ・・・ 『私は役に立たない・・・。』
    自分の足りないところを気にしがち。「悲しみ」、「憂うつ感」、「羞恥心」などのネガティブな感情を生み出します。
  4. 「謝り犬」 ・・・ 『私が悪いのです。』
    悪いことが起こると、自分のせいで起こったのだと自分を責める。「罪悪感」、「羞恥心」などの感情を生み出します。
  5. 「心配犬」 ・・・ 『私にはできない!』
    うまくいかないことがあると、今後も失敗してしまうのではないかと不安になる。「不安」、「恐れ」などの感情を生み出します。
  6. 「あきらめ犬」 ・・・ 『どうせうまくいかないから。』
    自分で状況をコントロールする自信がない。「不安」、「憂うつ感」、「無力感」などの感情を生み出します。
  7. 「無関心犬」 ・・・ 『自分には関係ないよ。』
    面倒なことを避けようとする。ときに、「疲労感」を生み出します。

自分の思いこみを知るために、まず、自分がネガティブな感情になりやすい状況を書き出してみましょう。そのとき、どの「思いこみ犬」が吠えていたのかを確認します。
後天的に刷り込まれた思いこみは、意識して捨てることができます。役に立たないなと思ったら、手放すことも可能です。

そして、対処する方法は3つあります。

  1. 追放・・・「思いこみ犬」が吠えている内容が正しくないと判断したとき
  2. 受容・・・「思いこみ犬」が理にかなっていて、合意できるとき
  3. 訓練・・・「思いこみ犬」が吠えている内容が間違っておらず、今後もつき合えるとき

「思いこみ犬」の手なずけ方は人それぞれです。飼い続けることも、手放すことも自分の選択次第です。
こころの底に棲みついた「思いこみ犬」をコントロールできるようになったとき、ネガティブな感情に振り回されない強さが手に入ります。

皆さまの中に「思い込み犬」のキャラクターはいましたか。
もし、あなたのこころの中で、「思い込み犬」が「ワン、ワン。」と吠えたら、早速、手なずけて、ネガティブ感情のコントロールを試してみてはいかがでしょうか。
そうすれば、職場やプライベートな環境で、ネガティブな感情が起こったときに、それに縛られることなく、ポジティブな感情へとスイッチを切り替えることができるでしょう。

次回12月号では、レジリエンスを鍛える【第3の技術~第4の技術】 をご紹介します。どうぞお楽しみに!

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